今回は新メニュー開発の考え方の話です。お店の規模や単価、ジャンル、人材やオペレーションなど様々な事情があると思いますが、ここでは一例を取り上げて新メニューの自分の考え方を紹介したいと思います。
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単価、メインとなる素材を決める
まずは単価設定です、コース料理だけでなく単品の場合でもざっくりとした値段(または原価)を決めて素材を考えましょう。
例えば5000円コースなら1800円弱で原価を納めたいので前菜は300〜400円位といった感じです。そこからボリュームなども考慮してメインとなる素材を決めましょう。
この時はやはり季節ものなどを考慮して業者の方やサービスの人の意見を取り入れると、より良いものが出来やすいです
その素材の美味しい食べ方を考える
一例として6月の初鰹をメイン素材として考えたとき、代表的な食べかたはどんなものか、またその時サブの素材として何を合わせているかを考えてそこから連想していきます
カツオの代表的な食べ方、美味しい食べ方といえばもちろん鰹のたたきになります。
合わせる薬味としてしそ、茗荷、ニンニク、生姜、玉ねぎ、ネギなどが挙げられ味付けも醤油だけでなくポン酢などが、代表的です。また裏技としてマヨネーズも美味しく食べることができます。こういったことをヒントに考えていきましょう
具体的に形にしていく
それでは具体的にみていきましょう。まず叩きは完成されているので調理法はそのまま、合わせるソースを見直していきます。
今回は新生姜のクリームソースを考えましたが、その根拠として、生姜は鰹との相性が良く、またマヨネーズは油脂分が鰹の香りを包み美味しさが増すと思い、クリームを合わせました。
またポン酢はお皿に乗せると流れる為、ゼラチンで固めて食べやすくし、また単純にポン酢にするのではなくライムや出汁などで味をつけ鰹に合わせました。
最後にニンニクの香りがしてネギでもあり、見た目もロックなロックチャイブを選びました
盛り付け 仕上げ
付け合わせのワカメはオペレーション的にも相性的にも季節的にもGOODなので選びました。
後は鰹の下にワカメを置き高さを出して生姜クリームを手前に流し、鰹の横にジュレを流し、ロックチャイブを乗せライムの皮をふりかけ香りを強調して完成です。
最後に
今回はコースの1品として紹介しましたが、単品の場合はもっとボリュームを増やして相性の良い野菜などを付け合わせにしたり、飾りのハーブを増やしたりする必要はありますが基本的には同じ考えで作っていきます。
ワインを合わせる場合は香りを合わせて、ソービヨンブラン、鰹のたたきの香ばしさや鉄っぽさを考慮して軽めの赤ワインなどを選ぶと良いと思います。
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